女と子供とときどき男

何時からか夜道も知らない道もこわくなくなったけれど。

子供の成長とともに自分の其れをもう一度思い出す。ってけっこうキツくないか。いや、そんなこと考える暇もないうちに順調に育っていくのかな。だったらいいけど。時々あれやこれや思い出す。転校先でしょっぱな殴られたこととか、自転車でタクシーに轢かれたこととか、自分が男の子の額にバカってマジックで書いた最低な悪党だったこととか。大体が悪いことばかり、心配の要素を思い出しちゃう。

まぁそれでもいいこともいっぱいあってどうにかこんな私でさえこうして生きているのなら、信じるしかないだろうな。

夫が早稲田松竹で映画を見て帰ってきて上機嫌だ。
今度はナントカトリアー監督の「インフォマニアック」を見に行くいとうれしそうにいう。
「あの監督はマザコンだろ?何時もどうしようもない女で母親が主人公だ。どうしようもない母親への客観視と許しの作業じゃないのか」と私。
「え?違うよセックス依存症の話だよ!」と夫。
そーなんだけどさ~其れは表向きの題材でさ~なんかこう、母と子の葛藤っていうかさ~、萩尾望都的なさ~

大体女がこむずかしい話をしだすと、男は遠い目をして他のことを考えながら、頷くのである。
それでいい、一緒にならないで、ヘラヘラと、笑って。

 


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