エリート隊長(姉)と物件を見に行く、の巻。

お前の引越しとは、北林家にとって家族の一大イベントである。

と、父が真剣な顔でいう。

長年転勤族であった私達家族は、引越しで血が騒ぐようにできている。私以外はもちろん立派な城の主になってしまった。

だけど大好き引越しLOVE!お前の引越しに口を出さずにいられるものか!

引越し、それはわが一族にとってステップアップの象徴であり、

家とは家族がすばらしく団欒し、くつろげる場所であるべきなのだ。

私は私の努力により私の愛する美術品で空間を飾り、美しい料理を食し、センスのいい服を着る。

なのにお前といったら、また私達が訪れた際に息苦しい狭さの、

ボロ家に住むというのか。

ステップアップできぬ人間が、クソのプライドを振りかざし、

自分すら救う少しの金もないお前が、泣きながら援助をことわり、

金という名の愛をばかにし、ありがとうの素直さすらもてず、

愛を叫んでいるなんてゴミの所業!!

↑本当にこんなことを言う。

 

愛されている、できそこないのお嬢様、それがわたしです。

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※姉が推奨する素敵物件にて。

私に任せなさい、だけどお前が用意したというはした金はとりあえす全てだしなさい、とやさしく見守る姉。